例えばこんな日常・11

シェイミは少々生意気で、しかもテレパシーとはいえ人語を操ります。そのため、慣れないバンナイには大変な負担でした。
ロケット団に貸しを作るという目的でなければ、到底やっていられません。

このシェイミは寝ている事が多かったのですが、それ以外ではおしゃべりが好きでした。それも、独り言ではなく会話を要求します。
いくらバンナイでも、暇さえあればしゃべっているポケモンの相手は出来なかったのです。


バショウのはしかが完治したのは一週間後でした。
子供の病気の代名詞にかかった事がショックだったのか、バショウははしかの話題を嫌がります。

バショウは、子供時代に免疫がつかなかったのかもしれません。ブソンもモンドも自分がはしかになった記憶があるので、感染の不安はありませんでした。
それにしても、大人になってからのはしかは大病です。発疹跡も残らず綺麗に治ったのは、彼にとっては不幸中の幸いでしょう。


モンドが、バンナイに預けていたシェイミを引き取りに行きました。
今回の本部の失態を研究所が苦々しく思っていた事もあり、本部と研究所との折り合いがうまくつかず、受け入れ準備に手間取っていたようです。

「バショウの次は隊長だ。大学で流行っているらしいが、バショウも向こうでもらってきたんじゃないのか?」
「えー? ホムラさんまで…?」
「そういう事なんで、俺はしばらく隊長の所に行ってるからな」

仲が良いわけではないけれど、思い出したかのように互いが気になる間柄。居場所を教えてあれば、自分に有益な何かがめぐってくるかもしれません。


ホムラのもとに、バショウがお見舞いにやってきました。シェイミを預かってくれたお礼も兼ねているようです。
もちろんそれは建前。実は、今後の仕事に関する情報を仕入れに来たのです。

特務が嫌いなホムラは、慣れ合いの関係を打破すべく徹底して拒否。しかしバンナイは、彼らにかけた情けがいずれ自分に帰る事を知っていました。
結局特務とマグマ組は、互いに威嚇しあいながら背後で片手を差し出すという、とてもいびつで危うい関係を保ち続けています。



1ページ目と最終ページの間が3年経っているため、初期の絵の古さが気になって強制終了となりました。
ただ、もともとオチを考えずに続けていた作品なので、特に不都合はありません。
簡易パンフレットや取説のイメージで描いてます。