突撃! バトルファクトリー・10
戦々恐々と本部に戻ったバショウとブソンだったが、フリーザー捕獲についてのおとがめはほとんどなく、実際は連絡不足と任務への取り組みについての注意で済んだ。
ある程度覚悟していた二人も、これには胸をなで下ろしたようである。
「プラスもマイナスもなかったのですから、まずはよかったという事でしょうね」
コートを脱ぎながら、バショウはため息交じりにつぶやいた。
だが、ブソンがそこでおどけて言った。
「いや、プラスだろう。ほら、この通り…」
彼のコートのポケットからは、バショウにはガラクタにしか見えないものが次から次へと出てくる。
バトルファクトリーから逃げてくる時、あちこちで拾い集めてきたらしい。そういえばダツラのいた作業所の中には、機械好きのブソンが興味を持ちそうなものがたくさんあった。
バショウは呆れた口調で、
「貴方って人は…そんなものを何に使うつもりですか」
「もちろん大型には使えねぇから、こいつは俺の趣味に活用するさ。あのオッサンが使っていた部品だからな…相当手入れは行き届いているはずだぜ」
嬉しそうに顔をほころばす相棒に、やれやれと肩をすくめる青年。
ロケット団とフロンティアブレーンでなかったら、案外彼らはいい友達になるのではないか。
そこまで考えてから、バショウは彼にしては珍しく小さく声を立てて笑った。
「…なんだよ…人の顔を見ていきなり笑うなんて、失礼な奴だな」
「いえね…機器類が好きで、重機を乗り回して、やたらに大声で話す貴方みたいな男が二人揃ったら、相当うるさいだろうなぁと思っただけですよ」
「……お前、さらりと無礼だぞ」
フリーザー捕獲には失敗したが、あのダツラという男…案外面白い奴だったかもしれない。
二人は、なんとなくぼんやりとそう考えていた。