突撃! バトルファクトリー・4
彼らのいる建物の外に、突然黄金の閃光が走った。そして轟音と、続く咆哮。
だが、それに反応したのはたった一人…ダツラだけ。
何が起きたのか分からず、うろたえて外へ視線を向けるダツラとは反対に、ロケット団の男達は平然とファクトリーヘッドを凝視している。
「気にすることはない。我々のポケモンが、フリーザーを追い詰めているだけですから」
「なんだって!?」
放電する石…フリーザーにとっては、恐らく経験した事のない攻撃なのだろう。避ける事さえままならず、まともに電撃をくらっているのである。
「悪いが、オッサンにはここで休んでいてもらうぜ。行け、ミミロル!」
「出なさい、ハガネール!」
ダツラの前に、大小二つの影が立ちふさがった。
ダツラは歯ぎしりをしながらも、努めて冷静に考えをめぐらせた。
運悪く、今自分の手元にあるポケモンは三体のみ。二体をハガネールとミミロルに当てると、残りは一体しかない。その一体だけでフリーザーを助けるなんて無理に決まっている。
…となれば、先に目の前の敵を倒すしかない。
ダツラの右手が、モンスターボールのひとつを握り締めたその時。
「ミミ! 電光石火だ!」
力一杯投げつけられたバスケットボールのような茶色が、ダツラの体を正面から狙った。
「うわっ!」
かろうじて避けたものの、ポケモンを出してバトルをさせるだけの集中力が続かない。
悪党二人は、ポケモンを出す前のダツラを叩き潰すつもりなのである。
「丸腰の相手を攻撃するなんて卑怯だぞ!」
だが、ブソンは声を上げて笑った。
「誰に向かって説教してんだよ、オッサン。俺達に卑怯なんて言葉はねぇんだぜ」
「…っの野郎っ…!」
ギリギリと奥歯を鳴らしながら、憎々しげに大男を睨みつける。そうしながらも、ダツラの頭の中ではフリーザーを助ける方法を探し続けていた。
どうする? どうする? どうする?…
「こうなったら出たとこ勝負だ! 行け、バクーダ!」
体内にマグマを抱えた灼熱のポケモンがダツラの前に、敵から彼を隠すかのように現れる。
まるで、ファクトリーの挑戦者とのバトルみたいだな。さあ…これからどうする?
ダツラは心の中で自身に問い、目の前にあるバクーダの後姿に問うた。
フロンティアブレーンの名にかけて、ここで負けるわけにはいかない。