日々是色々・3
その時、草むらでベトベトンを見つけたブソンは、すぐさまモンスターボールを取り出した。
「行けっ、エアームド!」
ところが、睡魔に意識を支配されていた彼は、ここで大変なミスを犯してしまった。
エアームドとバトルをさせるつもりで投げたボールが、実は空だったのである。
「ブソン、あれを…」
バショウの視線の先には、自らボールに取り込まれていくベトベトンの姿があった。
「…勝手に入っちまった…どうなってんだ?」
「考えてみたら、ここはベトベトンの生息地ではありませんね」
このベトベトンは、どうやら違うエリアに迷い込んだポケモンらしい。慣れない場所でHPを減らし倒れる前に、ブソンの手持ちになった方がいいと判断したのだろう。
こうして、二人は規定数のポケモンを手に入れた。
ホッとしたのも束の間。今度は、テリトリーを荒らされ敵意をむき出したグラエナが現れた。
試験終了は日が完全に落ちる前。もう時間は残り少ない。戦う暇など到底なく、バショウはブソンに向かって逃げるようにと声を荒らげる。
だが、バトルで勝負をつけようとするブソンとけん制するグラエナに、彼はとうとう怒り出してしまった。
「ハガネールッ、アイアンテール!」
決着は一瞬でついた。
ノロシは管理施設のひとつから上がっていた。
乗ってきたドンファンをボールに収め、二人は大急ぎで建物に飛び込んだ。どうやら間に合ったようである。
だが、ボールを入れたリュックを提出し控え室へ向かう途中、団員の一人がとんでもない事を口走った。
「ブソンさんのポケモンが、一体足りませんよ」